作品紹介
裂かれた傷と、欲望。
20XX年。日本。
深刻な不況を打破するために、日本の一大カジノ・リゾートとして開発された特別行政区「新神海(しんこうみ)」。
かつて東京臨海副都心13号地に属していたその地は事実上、カジノの民間運営業者である「鷹郷組(たかさとぐみ)」が統治する国のような存在となっており、不況の中においても一定の繁栄を保っていた。
明日のこともわからぬ不安定な状況が続く中、人々は一攫千金を夢見て、あるいは鬱屈した気持ちを晴らしに新神海へ集まった。
有象無象をも受け入れる街の治安は乱れ、そこかしこに退廃の影が漂い、犯罪が多発していた。
そんな街に住む主人公トワは、知り合いの医師タクの病院に居候しつつ、明日のことなど考えない、自堕落で刹那的な日々を送っていた。
トワにはある趣味があった。
それは「人の欲望を描くこと」。
人の心の奥底に押し込められた爆発寸前の欲望をモチーフにして油彩画を制作する。
欲望を自分にぶつけさせて、その体験を筆に乗せるのだ。
作家としての名は「euphoria」。
欲望を叶えた結果、自分と相手がたとえ瀕死の重傷を負ったとしても構わない。
それが、相手にとっての「幸せ」なのだから……。
キャラクター
トワ CV:柊三太
日々を自堕落に生きる主人公。
無気力だが、自分が興味を持ったことには反応する。
絵を描くことが唯一の趣味。
「吐き出せ。そうしたら描いてやる」
タク CV:胸肩腎
新神海で個人医院「むらせクリニック」を開業している医師。
トワのことは子供の頃から知っていて、放っておけずに面倒を見ている。
人当たりの良い性格で、患者からは老若男女問わず評判が良い。
「楽しんでやってるなら構わんが……あんまり羽目を外すなよ」
レイ CV:田中一朗
トワの友人。バー「ルースト」の店員。
タクとも仲が良く、時間がある時はバイトとしてむらせクリニックを手伝う。
ムードメーカーで世話焼き。
「なにそれ、ミステリアスじゃない! ちょっとワクワクするわね」
斑目(まだらめ) CV:一之瀬昴
謎の男。鷹郷組の関係者。数年間、姿を消していた。
トワとは因縁があり、再び目の前に現れてつけ狙う。
「お前を抱いてる方がまだ暇潰しになる。来い」
藤枝(ふじえだ) CV:宮尾章
鷹郷組の顧問弁護士。
冷淡で無機質な印象を与える。
トワに対して、見下すような態度で接する。
「ずっとここにいるつもりか? それなら、私も事務所へ戻るが」